コレはとある日から少し前のお2人の会話。



「鳴海さ〜ん♪24日・・・」
「会わないからな」
「え〜!!何でですか!?その日に会わない恋人同士なんてワケ判りませんよ!!」
「俺にはあんたの言ってるコトの方がワケが判んないんだが・・」
「じゃあ何で会ってくれないんですか!?」
「あー・・・・」




じーーーっと歩を見るひよの。

しかし歩は別に動揺せずにこんなコトを言った。




「・・・面倒」
「・・はぁ!?寝言は寝てから言って下さいよ鳴海さん!!」
「だって・・会って何するつもりだよ」
「え〜・・例えばどっか行くとかー」
「ドコに行くんだよ。そんな日、ドコでも人が多いに決まってるだろ?」
「何で人が多かったらダメなんですかぁ〜?」
「疲れる」
「年寄りくさいコト言ってる場合じゃありません!!」
「うるせぇなぁ・・じゃあ俺が場所決めてもいいんだな?」
「!?会ってくれるんですか!?」
「俺が言った場所でだったらな」
「ドコですか!」




会えるなら!と言う気持ちでいっぱいのひよの。

しかし彼女の期待は虚しいモノで終わった。





「駅前のホテル」
「・・・鳴海さんなんかもう知りません!!!!バカ!!!」






ばんっ!!!






勢い良く彼女が扉を閉めて出て行った。


そして残された彼が面倒くさそうに一言。



「・・・しゃあねぇなぁ・・」





























聖なる夜に口付けを





























結局、あのまま会わないまま23日になった今。

もうすぐ夜中の12時を過ぎて24日に日付が変わろうとしていたとき、


ひよのは眠るためにベットに1人で座りながら髪をくしでといていた。

ちなみに両親はと言うとすでに2人でドコかへ行ってしまった。

娘1人を置いて今日は帰らないらしい。




「結局、明日に会う約束が出来ませんでしたね・・・」




はぁーっとため息を付くひよの。

別にケンカをするつもりは無かった。


しかしあんなコトを言われたら誰だって怒るだろう。

そのかわり、1人で過ごすコトになってしまうケド。




「・・・もう寝ましょうか・・」




今までは1人で過ごしていたケド、

今年はせめて何かしたかったなぁ・・とか思いながら彼女は眠りについた。




















――――――日付も変わり、24日のAM3:00ごろ。



ひよのはやはり寝ていた。


が、同時に何か違和感を感じていた。




「ん・・・・・」




何回か経験したコトがある感覚。

それのもとは口元からだった。




「ん・・・・・っ?」




コレはまさか・・・と思いながら目を少しだけ開けてみた。


するとそこには・・・





「んーーーーー!?!?!?!!!」





ひよのはその事態に叫びたかった。

だけどソレは出来なかった。



とある男が強くひよのに口付けていたから。

彼女が完全に起きたコトを確認するとその男はひよのを解放した。





「っはぁーーーーーー・・・・って鳴海さん!?」





がばっ!!!と彼女が上半身だけ起きる。

すると彼は横に立っていた。平然と。


勿論、部屋に明かりは無く暗かったがイヤでも彼だと言うコトが判る。彼女には。





「よぉ」
「な、何でココにいるんですか!?」
「あんたが24日に会いたいって言ってたから来てやった」
「はぁ!?ちょっと今何時だと思ってるんですか!!と言うかどうやってココに入ったんです!?」





ちゃんと玄関の鍵は閉めておいた。

普通に考えると侵入は不可能なはずだ。ただソレは普通に考えたらの話で。




「ピッキングした」




彼があっさりと一言。

実はあれから今日まで浅月にピッキングの技術を教えてもらっていたのである。


ココに入るために。




「なっ!!バリバリの不法侵入じゃないですか!警察呼びますよ!」
「・・呼べば?」
「〜っ!!!・・とにかく!寝ている人にチューするなんて非常識にもほどがあります!!」




無断で人の家に入るコト自体カナリの非常識なのだが

ひよのにとってはこっちの方が問題だったらしい。




「何かの話でもあっただろ。眠り姫は王子様のキスで目覚めるって」
「バカなコト言ってないでこれからこんなコトしないで下さいね!!!」
「あんたが俺の前で寝てるから悪いんだろ」
「何で私が悪いんですか!!どう考えても今の状況は鳴海さんの方が圧倒的に悪いですよ!」
「・・ゴチャゴチャうるせぇな。で、これからどうするんだ?」
「どうするって何をです?」
「だからこれから何しようかって言ってんだよ」
「は?そんなの鳴海さんは家に帰るに決まってるじゃないですか。
 だいたい今何時だと思ってるんです?夜中の3時ですよ?」




普通にひよのはそう答える。

そんなひよのに歩はため息を付きながら言う。




「・・あのなぁ、何で俺がわざわざこんな時間にピッキングまでしてあんたの家に来たと思う?」
「そんなのこっちが聞きたいですよ。会えるのならお昼に会えばいいのに・・」
「・・・あんたも重度のバカだな」
「な!!何でそんなコトが判らないだけでそこまで言われなくちゃいけないんですか!?」
「・・じゃあ男女が夜中にするコトは何か考えてみろよ」
「男女が、夜中に・・・。・・・!?」




すぐにひよのははっとなった。

そしてその表情を見たとたん、歩はひよのの両手首をつかみベットに押さえ付けた。



・・・・まぁ、ようは押し倒したワケで。





「・・最初からコレが目的だったんですか」
「や?ただあんたの家に誰もいないコトも判ったし、ベットも有るし。
 時間的にも好都合だったし、あんたは髪下ろしててそれっぽくなってたし、パジャマだし」
「な、何言ってんですか!?放して下さいよ!」
「放せるワケ無いだろバカ」
「バカはそっちでしょう!!!こんな時間に人の家に勝手に入って!チューして!押し倒して!」
「だからその流れで行くとその続きをするに決まってるだろ」
「全然全く決まってませんよ!頼むから家に帰って下さい!
 それかせめて今日はもう時間が遅いってコトで横に寝るだけにして下さい!!」
「・・・そっちの方が無理だろ、普通」
「む、無理でもどっちか・・・・ん・・っ」





言葉を途中でさえぎられてしまったひよの。

最初はただ口付けるだけだったが

ひよのがまだ抵抗できる力があったため、舌まで入れて力を抜かせた。


そして力が抜けたコトを確認すると歩はやっと解放した。唇だけ。





「はぁ・・・っもう、イヤ・・」





口ではまだ抵抗できるが力はもう完璧に残っていない。

しかも涙目。


だけど別に彼はその先をしなかった。




「・・嘘だよ」
「っ・・・ぇ・・・?」




力が抜けている彼女に嘘だと言った彼。

彼女にはよく意味が判らない。




「何がですか・・?」
「だから前から言ってんだろ。無理にはやらないって」




十分今まで無理にやって来たと思うが

彼女はとても意外そうな顔をして彼を見上げた。

まだ力が入らなくて起き上がれないのである。




「じゃあ俺帰るから」
「ぇ、あの・・・」
「プレゼントくれって言われても何も持ってないんだ。悪いな」
「そ、そうじゃなくて!!」






ぐっ






部屋を出ていきそうな彼の腕を何とか引っ張ったひよの。

彼は彼女が言いたいコトが何なのかも本当に判らず、とりあえず話を聞くコトにした。




「何だよ」
「あの・・・ココで泊まっていくのは無理なんですか・・?」
「はぁ!?」
「だって・・もう時間も遅いし」
「・・あのなぁ、さっきの続き無しでってどうせ言うんだろ?
 あんたは俺に生殺しをプレゼントするって言うのか。・・・ふざけんなよ、無理だ」
「でも・・、私1人だし・・」
「・・・・・・・・・」




誰もいない家で1人で夜を過ごす。

それはとても寂しいコトであるコトは彼女の表情を見れば判る。



そして彼がさんざん迷った結果、こう言った。




「・・せめて部屋を別にするのもダメなのか」
「ダメです!ちゃんと隣で寝て下さい」
「・・・・・・・・・・・」
「だって、人がいた後に誰もいないのって余計寂しくなるじゃないですか・・」
「・・・判ったよ。寝ればいいんだろ!寝れば!!畜生!」




彼が悪態を付きながら彼女の隣に横になった。彼女の顔が見れないように外側を向いて。

変な考えを起こす前に寝てしまおうと言う考えからの行動であった。


こんな時間に来る彼が悪いと言えばお終いだが。




「・・・鳴海さん?」




そんな彼に彼女がわざとなのかどうなのかは知らないが話しかけてきた。





「・・何だよ。やっぱ帰れってか?」
「そうじゃなくて・・襲われかけたコトは許しませんケド、来てくれて嬉しかったですよ。私」
「・・・あぁそうかよ。そりゃ良かったな」
「・・あのー、鳴海さん・・怒ってます?」
「当たり前だな」
「スイマセン・・でも・・・」
「やらせろとは言わないから早く寝てくれ頼むから」
「私が寝たら帰るつもりなんですか!?」





彼女が心配になって彼の肩を引っ張り、顔を自分の方へ向かせた。

彼は一瞬固まったが何とか耐えながらこう言った。




「・・・ちゃんとあんたが起きて来て朝飯食えるようにしといてやるから安心しろ」
「そうしたら帰っちゃうんですか!?」
「・・そりゃいつかは帰るだろ(と言うか目合わせようとするなって馬鹿ヤロウ)」
「それじゃあどっか行きましょうよ!」




ひよのがとても嬉しそうに歩の顔を見る。

カナリ色々と来ている歩。





「・・あぁもう!!!行ってやるからこっち見んな!!おとなしく寝ろ!!」
「本当ですか!?約束ですよ!」
「だからこっち見んなってば!!!襲われたいのかこの馬鹿!!」







そう言った彼は"何てさんざんなイヴなんだ!畜生!!"と思いながら何とか眠りについた。

何時間後かには彼女の笑顔が見れてそんなコトを思っていたコトも忘れてしまったようだけど。


結局、2人ともそれなりに楽しいイヴを送れたらしい。



『聖なる夜に口づけを』終了。


あとがき。2004.12.24 3500hitで日向葵さんからのキリリク。オーダーは「鳴ひよの超甘甘小説(]'маδ話」。 まず一言。・・・スイマセン。ちっともクリスマスっぽく無いです。つーかイブ話です。 しかもよくワケの判らん話でやたら長いし。・・・さんざんです。頑張ったつもりなんですが。 こんなんでも良かったらこれからもキリリクお願いします。葵さん、こんなんですが貰って下さい!! *お手数ですがメニューからお戻り下さい。