しい言葉



始まった頃は冷めたコトばかり言っていたね。
そんなあなたでもとても大スキだったんだ、僕は。
でもね、最近のあなたはとても優しい言葉も、少しずつだけど使うようになったよね。
その証拠にあなたの意外な一面を見つけれて嬉しく思う回数も

ほらね、ちゃんと増えてる。



「お疲れ様っ」



いつも元気いっぱいで彼に対応する彼女。
無理にそうしてるときもあるかもしれない。きっと。
だから彼は素直に喜ぶワケにも行かずに心配な気持ちも少々ある。
支えてあげたいという気持ちもしっかりと。



「・・今日は遅くなるって言ってあっただろ?」



笑顔な彼女とは対照的に不安そうな顔をする彼。
仕事の疲れもあるかもしれないが、やはり大部分な原因は
彼女が夜遅くまで自分の仕事が終わるまで待っていたコト。
気づけば22時を切っている。なのに彼が仕事部屋の扉を開けたら目の前に彼女が。
そしたらこんな言葉を発するし。



「んー・・でも、スコールに会いたかったから!」



もうちょっと考えてモノを言って欲しい。考えた結果がコレなのか?
ぽつぽつと灯りが付いている夜のガーデンの廊下には2つの足音と
元気な少女の声がよく響く。彼の小さくて低い声も微妙に。
静かすぎたんだ。静寂って言うの?こーゆーの。



「・・いつから待ってたんだ?」



呆れ気味で問う彼。諦めな気分も入っている。
心配で心配でたまらないんだろうね、彼女のコト。
並んで歩く2人。手は彼女から彼に握ってあげた。
触れてる部分のソコだけに熱が集中。



「そんなに待ってないよ?」
「嘘だろ」
「本当だってばっ。30分くらい!」
「・・やっぱり長い」
「短いよ〜」



繋がってる手を前後に振る彼女。今日もスカイブルーなあの服で。
きっと彼が出てくるまで1人でずっと扉の前で待っていて。
何故そこまで?と、訊くコトはしないケド。
また先ほどの言葉を返されるに決まっているから。無意味。



「もうこれからは待つのやめろよ」
「何で〜?」



隣の彼女は彼の顔を覗き込む。そんな彼女の仕草は彼が苦手なモノの1つ。
表情から心情が色々と伝わってしまうから。そうであって欲しくないモノまで。
しかし彼女からしてみれば言葉が少ない彼を少しでも知る為の仕方なしな行動なのである。
スキな人のコトをもっと知りたいと思うのは当然の感情ではないだろうか?
と、いうワケで彼女のその瞳は彼のソレを逃すコトを許さない。



「・・何でも」
「あ〜っ!そんな言葉で返すのは反則〜っ」
「もう遅いんだから静かにしろ」
「じゃあ教えて?」



声のボリュームを落として訊ねる彼女。それこそ反則だと思うのは彼だけか?
2つの足音はしだいに彼の部屋がある寮へと近づいていく。
彼女が言葉を続けた。



「・・迷惑?」
「何が?」
「私が待ってるの・・迷惑?」



声は沈んでいる。残念、その答えは違う。全く。
彼からしてみれば"わざと?"と訊きたくなるくらいハズレ。
しかし横にいる彼女はこの廊下の暗さに等しくなるくらい、表情が暗い。
正直に答えてあげるべきだろう、ココは。



「・・心配だから」



ぽつりと。何とか彼女に聞こえるくらいの声で。
顔はすぐに横に向けてしまったけれど。



「・・え?」



ワケが判らないと言いたげな彼女。この鈍さに今まで何度挫けそうになっただろう、彼が。
既に2人は彼の部屋の扉の前。鍵を開ける彼に彼女が一言。



「・・スコール、優しくなったね」



彼の腕を組む彼女。とても嬉しそう。
彼は一瞬、どんな反応をすればいいのか迷ったが冷静に対応した。



「気のせいだろ」



扉の鍵が開いた。彼が部屋へ進むと彼女も同じく。
何も言わなくても夜に彼女が彼の部屋に入るなんてコトは当然。
そんなコトは当たり前な2人だから。
彼女が灯りを付けた彼から一時離れ、ベットに座る。



「そんなコトないよ、優しくなったよ。スコールは」



隣に座って、と彼女の顔に出ている。
時間的に座っていいのか少し迷った彼だが、そんなモノは"慣れ"のせいで
すぐに消え去り、そして彼は答えた。



「・・優しくなったかどうかは知らないが俺は確かに変わった」



あんたのせいで、とは口に出さないケド。
お互いに判っていたコトだった。そんなコト。多分。



「うん。変わったねっ」
「・・何でそんなに嬉しそうなんだ?」
「だって前のスコールはね、カッコイイんだけどすっごく冷たくて」
「・・・・・・・・・」
「ぁ、そんなに黙らないで!今はね、ちゃんとカッコも良くて優しいスコールだから!」



そう言ってぎゅっと彼の腕を先ほどのように組む。
どんな言葉を使えばいいのか判らない彼。
彼女は自分のコトでこんなにも喜んでいる。言ってしまえば他人な自分のコトで。

素直に、まだ少しだけども



「!!」



感情を告げれるようになったのも君のおかげだから、
今、それを示してみようと僕は思う。

ベットに彼は彼女を軽く押し倒した形に。
間近には少しだけ驚いた彼女の顔。"少しだけ"なのは何度かこうしたコトがあるから。
耳元に口を近づけたコトも。

そして、囁いた。




「・・ありがとう」




彼がその言葉のように優しさを表して、そう囁いた。
それが彼女にもちゃんと伝わった。だから、彼女も



「・・どういたしまして」



優しい言葉で返した。そして笑顔も付け足して。


その繰り返しで、優しい言葉を使って会話を交わすコトで
僕らはもっと優しくなれると思う。だから、

しばらくまだこうしていたい、君と。




『優しい言葉』おわり。


あとがき。2005.03.16 初スコリノっ。ヾ(´ー` )ノでも微妙☆んー・・スコリノは書くのムズかしい・・。 これからどんなカンジにしようかなどと色々考えてます。ムズかしいのは確かだけど、頑張ってみます。はい。 ちなみにスコリノシーンを見たいが為にそのシーンの手前のセーブ記録を残している照久です。・・何か?(´ー`) *お手数ですがメニューからお戻り下さい。